GAWANT

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【最新情報】
■20170930:海ほたるでの移動運用で検証
■20170916:6m(VHF 50MHz帯)でも使えるのではないか?
GAWANTとは

ハムフェア2017にブースを出展した「しながわハンコ倶楽部」(ブースの模様はこちらを参照)。その主力商品として、ハムフェア開催前から一部関係者に注目されていたのが「GAWANT」です。このページでは作成者のJF1QHZ局の許可を頂いて、GAWANTが誕生した経緯や仕組み、使用上の注意点等について私が筆者としてインタビューした形式で記載しております。

【経緯】
もともとはJF1QHZ局がYAESU FT-817の購入後、移動先でHF帯を運用したい時にアンテナで難儀した経験から誕生したものと伺いました。「本格的にワイヤーアンテナを張るほどじゃないけど、出かけるついでに手軽に無線運用でも出来ないかなぁ」と、そんな「必要は発明の母」みたいなところから作成されたとのことです。

【構造】
基本はエンドフェット(ツェップ)アンテナです。電圧給電方式なのでアースの必要がないのも特徴のひとつです。モービルホイップアンテナなどでノンラジアルを謳っているタイプの多くと同様の構造と捉えて頂ければご理解いただけると思います。エンドフェットアンテナはエレメント長1/2λが基本となります。これを「極端に短く一定にしてマルチバンド化できないか?」という発想から実験を重ねて、最終的にはロッドアンテナを採用し完成させたとのことです。

【苦労した事や工夫したポイント】
前述の点から「効率は悪い」とご本人からもコメントがありました。しかし当初の「出かけるついでのお手軽運用」最重要と捉え、「携帯性」と「調整及び組立簡単」に重きを置いたそうです。
まず、当初の設計で14~29MHzのSWRは下がったようです。二次側の巻き数を増やせば低い方に、逆に減らせば高い方に同調するそうで、試しに7MHzでも使えるように巻数を調整したことがあったそうです。しかしそれを行うと逆に上は21MHzまでという制約が出てしまったようです。もともとFT-817での運用で7MHzのパイルに打ち勝つのは非常に難しいと考え、結論としてハイバンド用のアンテナとして活用することになったとのことです。(※20170916追記:使用方法によっては50MHzでも使えると思われます)
これらのポイントを逆に捕まえ、タップを出して切り替える方法を実践している方もおりますので、各自で工夫してみると愉しいではないかとJF1QHZ局からはコメント頂いております。

【運用実績】
実績として18MHzで南鳥島、21MHzでグアムや石垣島、28MHzでグアム及びサイパン(これは筆者自身)、29MHzFMで6、8エリアと交信できています。勿論コンディション頼みではあります(笑)が、把握出来ている限りでも海外とQRPで交信実績があり、運用に非常に期待が持てるアンテナです。

【筆者の運用風景】

【使い方】
 バンド内のノイズを聞きながらポリバリコンを回すとある一点でノイズレベル(ノイズ音)が大きくなります。そこからFT-817の内蔵SWR計を見ながら微調整すると面白いようにSWR1.0に下がります(筆者自身も体験済)。

GAWANT_BNC
FT-817フロント側BNCでの使用を想定しています。(写真提供:JO1NLP局)

【使用上の注意点】
入力は5W程度に留めた方が良く、FMはラグチューのような交信でしたら2.5Wで様子を見ながら運用して頂ければとJF1QHZ局からのコメントです。今のところバリコンが溶けたなどの事象はみられないとの事ですが、構造も簡単なため上手く動作しない時はバリコンの交換で直ると考えているとのこと。
また、このアンテナはFT-817フロント側のBNCを利用して運用する事を想定しており、作成したJF1QHZ局からは次の2点について注意するよう強く言われております。
■アンテナを伸ばしたまま移動する時など無理な力が掛からないよう十分ご注意ください。FT-817リア側のM接栓を使う手も有りますが、BNCよりも電流を喰いますのでこちらも注意が必要です。
BNCバヨネットは面倒臭がらずに必ずロックしてください。当初差し込んだだけで使用したときに中心コンタクトを痛めアンテナ側のBNC-Pが接触不良になりました。
以上、主としてFT-817で使用することを前提にしたものですが、ピコシリーズなどでも活用できるとJF1QHZ局からのコメントです。

 

 

【その他】
このアンテナはJF1QHZ局が当初自ら使うために作成したのですが、この手軽さがTwitter内でウケてしまい「公開しないのは勿体無い」との皆さんの声により安価にて提供頂ける事になりました。
また「GAWANT」でWebを検索すると「自分が作成したものをベースに、より進化したものも見ることができるよ(笑)」と作成者JF1QHZ局自身が言われています。

ちなみにアンテナの名前「GAWANT」は作成者JF1QHZ局のフリーライセンスコールサイン「しながわAA46」の「GAWA」と空中線の「ANT」の語呂を組み合わせて「GAWANT(ガワント)」と筆者である私(JG1XRA)が命名させて頂きました。現在は回転機構のあるロッドアンテナを使用するなど若干初期型と異なるため「GAWANTⅡ型」となっています。また「しながわアンテナ」とも呼ばれています。

【取扱説明書】
GAWANTⅡ型 ホイップアンテナ 取扱説明書

ハムフェア2017
にブースを出展した「しながわハンコ倶楽部」で販売されたGAWANTに同封した取扱説明書となります。

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