20190223ダイポールアンテナの作成

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今回、知人がアマチュア無線を始めることとなり、色々とやりたいスタイルについて話したところ「海外とまでは行かずとも国内各地と繋がりたい」となり、それなら430MHzなどの帯域ではなく、やはりHF帯の運用を目指すべきとなりました。ただ、この時期はまだHFハイバンドもなかなか開けず、閑散としている状態を聞くのは始めたばかりの人にとっては辛いため、1年を通して賑やかな7MHzのワッチから始めることとしました。

そこでアンテナですが、昨年初めてダイポールアンテナを作成し、そのシンプルな構造、安価に出来る点、飛びの良さの恩恵をここ1年受けてきた事もあり、もう1つ作成し、その知人にも使ってもらう事にしました。昨年作成したようなギボシ端子で複数バンド対応ではなく、7MHzに特化したモノバンド用と今回はしました。

ケーブルは前回同様に取り扱い易いVFFスピーカーケーブルを使用。前回は0.75SQRでしたが、今回の用途は山行での使用は想定していないため、若干太くして1.25SQRとしました。とは言っても固定で何年も野ざらしにする事は想定せず、使用したい時に自宅で張るような使用の想定です。ケーブルは税抜157円/mだったので10m購入しても1,700円程度で入手。エレメント末端の絶縁体はもっと手軽なものでも良かったのですが、自宅に卵碍子が余っていたのでこれを流用しました。

碍子の先のロープはキャンプ用のテントロープを活用。ロープの先にはペグを地面に刺してエレメント(スピーカーケーブル)を張るため、長さを簡単に調整出来るよう自在金具(プラ製)を挟みます。

エレメントとなるスピーカーケーブルの先端には丸型コネクタ端子を圧着加工して取付け、外からの張力が直接バランとの接続部分に影響ないように、10cm程度折り返し部分を設けてバランと接続します。

仮止め状態
仮止め状態でここまで作成し計測場所に移動。ここからは現地で計測して長さを調整します。

【使用ケーブル】
VFFスピーカーケーブル赤黒1.25SQR(税抜157円/m)

【仮止め時状態】
・全長:10m × 2本
うち、
・調整用ヒゲ部分(垂らさず碍子で折り返して末端を本線に固定):20cm
・バラン接続調整部分:10cm

移動運用風景
1200MHzの移動運用も含めて「しながわハンコ倶楽部」メンバーのうち5人が集まりました。

ここから先はアンテナアナライザーでの測定と調整が望ましいのですが、自分はSWR計しか持っていません。SWR計は無線機の周波数に対してSWR値が高いか低いかは測れますが、アンテナの共振周波数がどこにあるかは掴めません。そこでアンテナアナライザーをお持ちの「しながわハンコ倶楽部」のメンバーにお願いし、移動運用も兼ねて集まっていただきました。

前回ギボシダイポールアンテナを作成した時もそうだったのですが、1/2波長ダイポールアンテナもピッタリと周波数の1/2(今回は両翼で20m)とはならず、ある程度短くなります。無線工学的には「短縮率」と呼ばれますが、私自身にその内容まで説明できるスキルがないためここでは割愛します。

結果的に様々な要素も絡むため、どれ位短縮すべきかはその場で実測しながら何回か試行錯誤する事がやはり必要です。

【初回計測時】
上記の仮止め状態で初回計測時、共振周波数は6.71MHzでした。ターゲットとしては7.1MHz付近を予定していたため、ここで片翼20cmエレメントをカットしました。

【2回目計測時】
カット後、2回目の計測では共振周波数が6.95MHzでした。20cmカットで0.2MHz程度共振周波数が上がりましたので、あと20cm程度はカットした方が良さそうです。

【3回目計測時】
2回目も20cm(2回合計で40cm)カットし、3回目計測時は共振周波数が7.15MHzとなりました。順調に計算どおり(10cm=0.1MHz)で進みました。ただ、7.15MHzは7MHz運用ではかなり高い周波数となるため、ここから微調整です。調整用ヒゲ部分(実際には垂れ下げず碍子から折り返してエレメントと一体化)を20cmから10cm短く(結果的にエレメントは10cm長くなる)しました。

【4回目(最終)計測時】
調整用ヒゲ部分の長さ調節で、4回目計測時は共振周波数が7.05MHzとなりました。こちらの想定(10cm=0.1MHz)どおりとなり安堵しました。ここに共振周波数を合わせる事が出来たため、幅広い運用が出来そうです。

スイートセンター機能
ほぼ7MHz帯全体をとおしてSWR値が1.5以下となり、安心して運用が出来そうです。

計測上はこれで行けると目処がつきましたので、仮止めしていたエレメント類を結束バンドで本締め。また、知人宅での使用を想定し、いつもはバランに対して水平に180度エレメントを張るところ、バランに対して扇状(90〜60度)に開いて二等辺三角形を描くようにエレメントを張り、試行で運用を実施しました。

知人宅ではFT-818 での運用が想定されます。なるべく同様の環境下でどの程度の運用実績が出るか参考として貰いたいので、当方でもFT-817を使用して5Wで運用してみました。すると北は北海道、南は福岡までお繋ぎいただき、5W運用とは思えないほど良く届いているとのレポートも数多く頂きました。再度、このダイポールアンテナの魅力を再確認出来た瞬間でした。

交信いただいた各局、またアナライザーを貸していただき、強風の中、計測を支援頂きました「しながわハンコ倶楽部」の皆さま、ありがとうございました。

使用リグ YAESU FT-817ND
使用電波 SSB 7MHz 5W
空中線 ダイポールアンテナ
No 相手局
QTH
相手
RS
自局
RS
7599 兵庫県加古郡播磨町 59 59
7600 青森県五所川原市 59 59
7601 大阪府池田市 59 57
7602 横浜市青葉区 51 41
7603 島根県出雲市 59 54
7604 北海道函館市 58 59
7605 福岡県那珂川市 57 57

なお、卵碍子へのケーブル類の正しい掛け方についてTwitterフォロワーさんからご指摘頂きました。以前は気にしていなかったのですが、理由として「碍子が破損した際もケーブル同士が離れないような位置にする」との事で、非常に分かりやすくアドバイスも頂きました。重ねてお礼申し上げます。

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